ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2015年12月22日

思い草

IMG_3954ナンバンギセル.jpg 母島も3日程前からやっと寒さを感じるようになり、冬になった気がしています。先日、乳房山を歩いていたらこんな植物が目に入りました。ハマウツボ科の寄生植物で「ナンバンギセル」ですが、葉緑素を持たず光合成をしないで他の植物に寄生して生育する植物です。 イネ科やカヤツリグサ科の植物に寄生することが多いそうで、母島ではオガサワラススキの群落でよく見かけます。地面からニョッキリと葉もなく茎が伸びる姿がとてもユニークです。万葉集や古今和歌集などには「思い草」の名前で登場しています。「道の辺の尾花が下の思い草今更さらに何をか思はむ」「野辺見れば尾花がもとの思い草枯れゆく冬になりぞしにける」など、尾花(ススキ)とセットになって登場していることに、昔の人の観察眼の鋭さを感じてしまいました。
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2015年12月15日

ふたご座流星群

IMG_1306ふたご座流星群.jpg
 12月になり、日中はまだ半袖で過ごしているものの、朝夕はひんやりする空気感の母島です。このところ色々な行事があり忙しく、ゆっくり星空を見上げる夜もありませんでしたが、今夜はふたご座流星群。ちょっと気分転換に星空を眺めてみることにしました(と、言っても自宅ベランダで)。ふたご座流星群は活動が安定していて、流星の数が多いのが特徴だそうです。また、一定の方角ではなく、全天に渡って流れ星がみられるのだそうです。私も15日明け方4時半頃から自宅ベランダでキョロキョロしていたところ、2分もしないうちに1個の流星を確認。10分もいると5個くらいの流星を見ることができました。母島の集落内で星空を見る場合は、脇浜なぎさ公園や鮫ヶ崎展望台などが空が広く見渡せるのでお薦めです。写真撮影のかたは、鮫ヶ崎灯台や周辺の島々を写し込んだ構図で写真が撮れますよ。


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2015年12月03日

乳房山の開花状況

DSCN1278ヒメツバキ.jpg 一瞬冬らしくなったと思った数日がありましたが、晴れるとまだ日中は暑い母島です。今年は、春〜梅雨時期にかけて雨が少なく、その後台風が多かったこともあり、森・山の植物の開花状況が例年に比べると変化しています。例えばヒメツバキですが、今の時期に北進線や乳房山で開花中です。近縁種では沖縄諸島のイジュがありますが、石垣島でもイジュが開花中とのことで、小笠原以外でも花の開花期がだいぶずれているようです。乳房山で開花中の植物はこの他に、ムニンシュスラン、オガサワラグミ、シマザクラ、テリハハマボウ、シャリンバイ、ワダンノキなどが各所で咲いています。登山中は海が開けた場所にでるとザトウクジラを探していますが、今年は海水温が高いためか回遊して来ている頭数がまだ少ないのか、母島では目撃されていないようです。
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2015年11月24日

ワダンノキ♀株

RIMG4496ワダンノキ♀株.jpg母島の乳房山では今、ワダンノキが見頃を迎えています。ワダンノキはキク科の樹木で、母島列島の固有植物です。キク科で樹木になるものとしては、アフリカのジャイアントセネシオやガラパゴスのスカレシア等が有名ですが、キク科植物は圧倒的に草本(草)が多く、樹木に進化したほうが生き残るのに有利な条件が働いた場合に木本(樹木)に進化するようてす。ところで、ワダンノキは雌雄異株(しゆういしゅ)の植物で、ルーペを使って見ると雄株と雌株の花が見分けられます。乳房山に行くときは是非、ルーペを持って行ってみて下さい。画像は雄株の花です。ワダンノキはまだ蕾のものもあるので、12月上旬になっても楽しめそうです。
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2015年11月04日

レモン酒作り

IMG_1057レモン酒作り.jpg 今年も母島のレモンが収穫期を迎え、畑や民家のお庭のレモンがたわわに実っています。台風が多い年は果物がたくさん実るのだそうですが、私の自宅のレモンもシークワーサーも枝がしなるくらいに実を付けました。昨年はホワイトリカーでレモン酒を仕込んだのですが、今回は今年度発売になった「無人酒(むにんざけ)」でレモン酒を仕込んでみました。レモンは、皮と実のあいだにある白くてふわふわした「わた」の部分に苦味があるそうで、「わた」を丁寧に取り除くと苦味がないレモン酒に仕上がるのだそうです。また、レモンの皮は長く漬け込まずに、香りがお酒に移ったら引き上げるのだそうです。色々なかたのアドバイスを聞いて仕込んだ今年のレモン酒。美味しくなーれ!
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2015年10月13日

ヤロードセット

IMG_3405ヤロードセット.jpg 10月になって「母島もすっかり秋だなー。」などとしみじみしていたら、今日は真夏のような暑さです。昨夜から明け方にかけて雨が降ったせいもあり、乳房山の山頂付近には濃い霧がたちこめて湿度もたっぷりです。これから何回かこんなお天気が繰り返され、本当の秋になっていくのではと思います。さて、10月の乳房山では色々な固有植物の花が開花中ですが、「実りの秋」ともいうように様々な植物の実も観察できます。「植物を覚えたいけど、難しくて。何かいい方法はありませんか?」と質問されることが多いのですが、固有種の「ヤロード」は今は花が開花中で、足元には花も実も落ちています。黄色く色づいたヤロード(イエローウッド)の「花+実+葉」をセットにして観察すると記憶に残りやすいのではと思います。写真映えもしますよ!お薦めです。
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2015年09月20日

オガサワラゼミ

IMG_3232オガサワラゼミ ガイドの日記帳.jpg 8月下旬頃から母島でもオガサワラゼミの鳴き声が聞こえ始めました。特に、母島北部や母島南部では「蝉時雨(せみしぐれ)」の言葉がぴったりな、まさに降りしきるようなセミの声が森に響いています。集落ではあまり聞かれなくなってしまったセミの声ですが、グリーンアノールが増え始めた1980年代以前には、集落でも普通にどこででも見られたセミだったようです。羽化したばかりのオガサワラゼミは、体色の緑色がはっきりとして羽の透明感が美しく、うっとりしてしまいます。しかも、羽化したばかりだとボーっとしたように動きが緩慢なので写真も撮りやすく助かります。例年では10月中旬頃までオガサワラゼミが見られますが、今年は台風が多く、発生の終わりも気になるところです。
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2015年08月18日

完熟ゴーヤ

P8170010メグロとメジロと完熟ゴーヤ.jpg夏の定番野菜になってきたゴーヤですが、母島の民家でも庭先で栽培しているお宅がよくあります。沢山の実がなるので食べきれないのか、完熟してまるでパパイヤのような色になったゴーヤも時々見かけます。ところで、完熟したゴーヤを食べた経験はありますか?あんなに苦いゴーヤですが、種の回りはゼリーのようなプルプルした赤い色の膜に包まれ、それにとっても甘いんです!今日も、ご近所の完熟ゴーヤにメグロとメジロがやってきていました。先にゴーヤをみつけたのはメグロでしたが、メジロがやって来たとたんに気が弱いメグロはあっさり負けて、飛んで行ってしまいました。完熟ゴーヤ、甘くてびっくりしますよ。一度、トライしてみてください。
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