ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2017年11月29日

乳房山開花情報

P1000140新しくなった登山道.jpg 11月中は前半が雨の日が多く、月末に近づくにつれて晴れの日が多い一カ月でした。乳房山登山道の改修工事のため、通行止め期間がありましたが、西ルート入口から船木山遊歩道・玉川ダム方面口までは通行可能です。快晴の今日は、玉川ダム方面から入山し、新しくなった登山道を歩いてきました。乳房山では母島の固有種のワダンノキのほか、シマザクラ、テリハハマボウ、シャリンバイ、ムニンヤツデ等が開花中で、渡りをするチョウで有名なアサギマダラがムニンヤツデで吸蜜していました。古くなっていた木道は下山中に滑りやすく、いつも心配でしたが、新しくなった木道には手すりも付いてとても歩きやすくなっていました。工事関係者の皆様、ありがとうございました。東ルート入口から玉川ダム方面分岐まではまだ通行止めの日もあるので、乳房山に行く方は母島観光協会で確認してから入山してください。
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2017年11月06日

アフリカマイマイ

IMG_1085アフリカマイマイ.jpg
 11月は例年では雨が多い季節ですが、このところ本当によく雨が降っています。昨年の冬の旱魃のことを思うとありがたい恵みの雨ですが、ご旅行中のかたはがっかりなことだと思います。雨が続くと母島の集落でよく見かけるのがこのアフリカマイマイです。カタツムリは夜行性なので、星を見に行くときや朝日を見に行くときには路上に無数に広がっていることも多く、足元に気を付けないと踏んでしまうことがあると思います。アフリカマイマイは小笠原へは昭和初期に台湾から薬効があるとして持ち込まれたようです。現在では広東住血線虫が寄生していることが広く知られていますが、検体の6割くらいから検出されているそうですので、気を付けてください。画像はキナバル山に行ったときに地元のお土産物屋さんで買ったカタツムリの置物です。アフリカマイマイによく似ていると思います。
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2017年10月30日

ジュズサンゴ

IMG_1238ジュズサンゴ花と実.jpg 母島の集落を歩いていると、本州ではあまり見かけない野草が多いのではと思います。画像の植物もそのひとつで、和名をジュズサンゴといい、南アメリカやアフリカを中心に分布するヤマゴボウ科の植物です。道路の路肩や公園の片隅などで見かけますが、明治後期には父島に入ってきているようで、母島では鑑賞用として栽培もされていたそうです。母島北部の大沢遊歩道入口や、南崎や乳房山の歩道沿いにも自生しており、落果が自然に発芽するので増えやすく、鳥も果実を食べるので鳥散布でも増えているようです。白い小花と赤く艶がある実の色の対比が美しく、観光の方から人気がある植物です。
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2017年10月26日

シカクマメ

IMG_1228.jpg 台風15号後にしばらく台風の影響がなかった母島では、色々な農産物が収穫期をむかえています。農協の売店をのぞくと、オクラやキュウリやインゲンなど、母島でとれた野菜が「島野菜コーナー」の冷蔵ケースに並んでいてとても嬉しくなります。そんな中でも珍しい形で、観光のかたからも人気があるのがこの「シカクマメ」です。サヤのほか、葉・花・地下茎なども食用になるそうですが、母島のお店で販売されているのはこのサヤの部分です。サヤの断面が四角い形をしているのが名前の由来ですが、沖縄では初夏から収穫されるので「うりずん豆」などともよばれているそうです。シカクマメは保冷する必要がなく軽いので、お土産にもお薦めです。天ぷらや炒め物やあえ物、肉巻などにすると美味しい島野菜です。
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2017年09月21日

乳房山開花状況

DSCN7731シマザクラ.jpg 台風15号後、晴れの日が多くもう一度夏に戻ったかのような母島です。そんな中、母島のあちこちでは天然記念物のオガサワラゼミが鳴いています。最盛期には会話ができないほどのボリュームで鳴くオガサワラゼミですが、今のところチラホラという感じで、10月になっても鳴き声が聞かれるのではないかと思っています。植物の開花状況ですが、乳房山ではシマザクラ(アカネ科)が満開で、蜜を求めてやってくるオガサワラクマバチも観察できます。その他、ムニンセンニンソウ、ムニンシュスラン、ナンバンギセルなども開花中です。ハハジマノボタンの開花はほぼ終わりですが、1~2輪花が残っている枝もあるので、注意して探してみるとみられると思います。旱魃だった影響かワダンノキの開花は今年は少し遅くなるかと思います。まだ暑い時期ですので、十分な飲み物を持って山歩きを楽しんでください。
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2017年09月05日

オガサワラキンハナビラタケ

DSCN7740オガサワラキンハナビラタケ.jpg  長かった台風15号の停滞。母島はその後濃い霧の朝が続きましたが、そんな霧の中で生き生きとしているのが森のキノコたちです。様々な色や形のバリエーションがあるキノコは、ガイドツアー中もゲストから大人気です。ところが、その場では名前が分らないキノコも多く、いつも私が頼りにしているのが「小笠原きのこ小図鑑」です。小笠原野生生物研究会が発行していて、小笠原の森・山でよく見かけるキノコが収録されています。先日みかけた透明感がある黄色のこのキノコは、オガサワラキンハナビラタケ(シロキクラゲ科)のようです。プルプルとした薄い寒天が重なり合ったようなキノコで、まとまって発生することも多く、ユニークな形に見入ってしまいます。霧の森でキノコウォッチングはいかがでしょうか。
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2017年08月01日

台風後の鳥の巣

DSCN7082鳥の巣.jpg 台風5号が通過し、樹木の枝折れや倒木が多かった母島ですが、森・山ではたくさんの鳥の巣が落ちていました。オガサワラビロウの幹の繊維を使って、カップ型の巣を作るのはメジロだそうです。メジロは、樹木の枝先にぶらさかるような吊り巣を作るため、台風の強風で枝が強く揺すぶられると巣が落ちてしまうようです。一方で、固有種のメグロは、樹木の幹と枝が叉になった部分にやや深さがある固定した巣を作るため、台風の強風でも巣が落ちにくいようです。さすが固有種!揺れにくい場所に巣を作るなんて気候に適した生き残り作戦のひとつではないでしょうか。メグロの巣材もオガサワラビロウの繊維を多く使っていて、地面に落ちた巣はパッと見た感じではよく似ていますが、巣の大きさ・形状などでよく見ると違いがあります。また、巣材が豊富に手に入るため、落ちなかった巣も再利用はしないことが多いそうです。
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2017年07月05日

アジサイに似た花

IMG_0196アジサイに似ているサンタンカ.jpg 高気圧が張り出し、夏本番の母島です。内地は台風3号と梅雨前線の影響でお天気がすぐれないようですが、アジサイが見頃な季節、名所等にも影響がないといいのですが。さて、母島の集落で年間通して咲いている花ですが、「アジサイに似ている赤やピンクや黄色の花、なんていう花ですか?」とよく名前を質問されます。イクソラとよばれるアカネ科の低木が集落内に何種かあり、サンタンカは特に知名度が高いですが、イクソラの仲間は熱帯を中心に約500属6000種もあるそうです。園芸種としても大変人気があり、色々な栽培名がついています。集落の植物は色とりどりで亜熱帯に来た旅情をかきたてられます。珍しい花を眺めながらの涼しい時間帯のお散歩は、旅のよい思い出になるのではないでしょうか。
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