ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2016年04月24日

衣替え

DSCN2523ムナグロ.jpg 4月下旬の母島は晴れた日には真夏のように暑くなります。島の子どもたちは楽しそうに海で泳ぐ日も多くなりました。服装もノースリーブのワンピースの女の子やランニングシャツの男の子も多く、島の子どもたちはすでに夏服です。3月頃から旅鳥が多い母島ですが、今も脇浜なぎさ公園には何種類かの旅鳥がやってきています。ツバメチドリ、ムナグロ、ダイゼン、オオメダイチドリなど。冬羽から夏羽に変わる途中の鳥も多く、鳥たちも衣替えの季節なのだなぁ、と見入ってしまいました。
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2016年04月06日

ケゼニゴケ

IMG_5181ケゼニゴケ胞子体 (4).jpg 最近の母島ですが、4月は海水温と気温の差が大きい季節で、そのため霧が発生しやすくなっています。今日も乳房山にうっすらと霧がかかっています。そんな霧が多い季節は、山からの眺望はやや残念な感じですが、シダやコケがもっとも美しい季節ともいえます。先日、母島では少ないゼニゴケの仲間の「ケゼニゴケ」に胞子体がたくさんできているのを見かけました。受精したあとなのか雌器托が長く伸びています。受精していないときは雌器托は短いそうですが、長く伸びた雌木托には仮根がたくさん生えていて、ゼニゴケでは仮根を伝ってきた精子が造卵器に到達して受精することもあるそうです。この時期、コケやシダに胞子体がついたものが多く、それぞれ形が違うのが面白いなぁ、と思って見入ってしまいます。
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2016年03月17日

シマウツボ

IMG_5056シマウツボ.jpg 3月に入ってから、夏のように暑い日や北東風が冷たい日などがあり、内地同様に安定しない天候の日が多い母島ですが、そんな中で春真っ盛りだなぁと思わせてくてるのが植物たちの開花です。乳房山で今見頃なのがシマウツボという固有植物ですが、葉緑素を持たず無葉の植物でユニークな形をしています。鮮やかな黄色が薄暗い林内では際立って目立つので、乳房山に行かれるときには是非ごらんください。その他、乳房山ではシマギョクシンカ、シャリンバイ、ヒメツバキ、テリハハマボウ、セイロンベンケイ等も開花中です。また、集落ではカエンボクの花が満開です。カエンボクは樹高が高い木なので、遠くからも目立ちます。集落で植物を観察するためのマップも母島観光協会に用意されているので、お花を楽しみながら歩いてみてください。
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2016年02月23日

トラツグミ

DSCN2023トラツグミ.jpg 母島も春を感じる季節になりました。メグロの若鳥が群れで見られるようになり、繁殖のお相手をさがしているようです。また、早朝の森から、少し悲しげな「ヒー」「ホー」という鳴き声が聞こえてくるようになりました。集落内ではあまりみかけることがない鳥ですが、トラツグミです。地上でミミズや昆虫やカタツムリ等を食べるといわれています。そのため、茶系統の保護色の羽で少しみつけにくいかもしれません。年間とおしてみられる鳥ですが、小笠原では戦前はこの鳥の記録がないそうで、戦後に小笠原の留鳥になったようです。春先は個体数が少し増えるようで、季節的に移入してきているのではと思っています。母島の北へ向かう北進線(ほくしんせん)を車で走っていると、低く飛んで道を横切って行きます。車やバイクのかたは、鳥にもやさしい気持ちでゆっくり走ってくださいね。
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2016年02月07日

新々町

IMG_2096アゼリアと新々町の看板.jpg 2月と言っても外の気温は23℃くらいある日も多く、暖かい母島です。集落にはアゼリア(ツツジ科の植物)も咲き、その一角がとても華やかな感じになっています。アゼリアのすぐ横にある柱をみると「新々町」と書かれていて、戦前にその一帯がそう呼ばれていたことが分ります。現在は「元地」という字名がついている沖港周辺ですが、戦前は「沖村」とよばれていて、その中に「新々町」のほか「新町」「剣下町」「左町」などの町名が付いていました。村の中に町があるのはなんだか面白いですね。あちこちに旧町名を記した柱があるので、全部でいくつあるか集落を歩きながら探してみてください。
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2016年01月12日

乳房山の開花状況

RIMG4961シャリンバイ.jpg 先日は大寒でしたが、今年の母島の冬は例年より暖かく、島の人たちの挨拶も「今年の冬は暖かいねー。」です。亜熱帯の母島ですが、寒い時期には早朝の気温が9℃くらいになることもありますが、今年はせいぜい寒くても17℃といったところです。そのせいか、乳房山でも3月頃が見頃のシマギョクシンカが先月頃から早々と咲きだし、シャリンバイは尾根筋では八分咲きです。その他、蕾から開花までの期間がとても長い(半年くらい蕾)ハザクラキブシ、ほのかな芳香がするムニンネズミモチ、目立たない可憐な黄色い花をつけるムニンアオガンピなども沢山の花をつけています。休憩所から眼下の海を見渡すとクジラのブリーチングがみられ、素敵な山歩きが楽しめます。
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2015年12月22日

思い草

IMG_3954ナンバンギセル.jpg 母島も3日程前からやっと寒さを感じるようになり、冬になった気がしています。先日、乳房山を歩いていたらこんな植物が目に入りました。ハマウツボ科の寄生植物で「ナンバンギセル」ですが、葉緑素を持たず光合成をしないで他の植物に寄生して生育する植物です。 イネ科やカヤツリグサ科の植物に寄生することが多いそうで、母島ではオガサワラススキの群落でよく見かけます。地面からニョッキリと葉もなく茎が伸びる姿がとてもユニークです。万葉集や古今和歌集などには「思い草」の名前で登場しています。「道の辺の尾花が下の思い草今更さらに何をか思はむ」「野辺見れば尾花がもとの思い草枯れゆく冬になりぞしにける」など、尾花(ススキ)とセットになって登場していることに、昔の人の観察眼の鋭さを感じてしまいました。
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2015年12月15日

ふたご座流星群

IMG_1306ふたご座流星群.jpg
 12月になり、日中はまだ半袖で過ごしているものの、朝夕はひんやりする空気感の母島です。このところ色々な行事があり忙しく、ゆっくり星空を見上げる夜もありませんでしたが、今夜はふたご座流星群。ちょっと気分転換に星空を眺めてみることにしました(と、言っても自宅ベランダで)。ふたご座流星群は活動が安定していて、流星の数が多いのが特徴だそうです。また、一定の方角ではなく、全天に渡って流れ星がみられるのだそうです。私も15日明け方4時半頃から自宅ベランダでキョロキョロしていたところ、2分もしないうちに1個の流星を確認。10分もいると5個くらいの流星を見ることができました。母島の集落内で星空を見る場合は、脇浜なぎさ公園や鮫ヶ崎展望台などが空が広く見渡せるのでお薦めです。写真撮影のかたは、鮫ヶ崎灯台や周辺の島々を写し込んだ構図で写真が撮れますよ。


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