ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2023年03月12日

ガイドの日記帳 鳥の撮影ポイント

P1220491キジラミを食べるメグロ.jpg母島に来島したら是非メグロの写真を撮影して帰りたいと思われるかたが多いと思いますが、特別天然記念物のメグロですが、意外に動きが早く写真におさめるのが難しい鳥です。本来なら固有種の植物とメグロのツーショットなど撮れると最高なのですが、一番撮影しやすいとこの頃感じているのが外来種のギンネムの群生地です。このギンネムには今の季節特にギンネムキジラミという小さな虫が発生しやすいのですが、どうやらその虫を目当てに鳥たちが集まっているのです。メグロの他、ハシナガウグイスやメジロ等が群れてギンネム林を枝伝いに移動しているのを見かけます。静沢戦跡Aやフルーツロードは沖港から歩いても行かれるのでおすすめです。
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2023年02月28日

ガイドの日記帳 乳房山開花情報

P1220128シャリンバイ.jpg北東の風が吹くとまだ寒い日がありますが、楽しく山歩きができる季節です。乳房山の植物の開花状況ですが、シャリンバイが各所で開花中です。登山道にもシャリンバイの花びらが沢山落ちています。また、わずかですがムニンヒメツバキやテリハハマボウも開花中です。乳房山中腹の見晴らしがよい岩場で目立っているのはセイロンベ
ンケイの花です。釣鐘上の花はまるで赤いスカートを履いているようで、昔は母島の女の子たちが人形に見立てて遊んだそうです。乳房山を歩くときの参考にしてください。
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2023年01月13日

ガイドの日記帳 ウルトラマンの実

P1210459モモタマナ.jpg母島も1月は北東の風の日が多く、少し肌寒く感じる日もありますが森・山歩きには最適な季節です。昨日、乳房山を歩いているとモモタマナの葉が赤くなり落葉している場所がありました。周囲にはやはり赤く色づいているモモタマナの実が沢山落ちていました。ネズミの食痕なのか果肉が食べられているモモタマナが多く、拾い上げて見ると以前ウルトラマンの顔に似ていると聞いたことを思い出しました。ウルトラマンの生みの親は沖縄出身のかただそうですが、モモタマナの実からウルトラマンの顔を発想したのだそうです。素晴らしいインスピレーション!ウルトラマン懐かしいな、と思いながらウルトラマンの歌を歌いながら下山しました。
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2022年12月19日

ガイドの日記帳 ヒシクイ

P1210348ヒシクイ.jpg早朝の前浜を歩いていたところ、ココヤシの根元付近をヒシクイが歩いていました。この鳥は母島の留鳥ではなく渡り鳥で、先月、もしかしたら10月末くらいから母島で見かけています。水鳥で沼や湿地や水田等に生息し、とても警戒心が強い鳥なのだそうですが、このヒシクイはとても人馴れしている感じで、全く人から逃げようとしません。初めて見かけた頃は、渡りで体力を使い果たして疲れているから逃げないのか?と思っていましたが、どうやらそうではなさそうです。水辺の草本類や稲穂がない母島では、餌になるものがなくやがて弱ってしまうのではと心配していましたが、観察してみると今日はセンニチノゲイトウやシマニシキソウやイヌビエなどを食べているので、母島にあるもので凌いでいるようです。肉付きもよく弱ってもいない様子なので、体力を蓄え春になったらまた旅して北へ戻って行かれるのでは?とちょっとホッとしているところです。
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2022年11月17日

ガイドの日記帳 乳房山開花情報

20221117P1200871ハハジマカナガサノキ.jpg母島の秋も深まり、森山歩きに最適な季節になりました。乳房山の登山道では、テリハハマボウ・ムニンシュスラン・テイカカズラなどが開花中で、足元を見るとテリハボクやタコノキ、ヤロード、シマホルトノキの実などが落ちています。ときおり風が吹くとふっと漂ってくる甘い香りにオガサワラグミが開花しているのを感じ、もうすぐ母島の冬がやってきて乳房山からザトウクジラがみられることが楽しみです。画像は固有植物のハハジマハナガサノキの実です。土偶の顔のような面白い形をしていいますね!この植物の仲間は熱帯地域に80種類もあるそうです。蔓性植物で他の樹木にからみついて実が付いていますので探してみてください。
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2022年11月02日

ガイドの日記帳 ムロアジ

20221102ムロアジ.jpg10月末から何度か大雨に見舞われている母島ですが、こうして少しづつ秋の終わりに向かっているのを感じます。亜熱帯の常夏の島と謳われるものの、住んでいる者ならではの季節感があり、そのひとつがムロアジです。この季節のムロアジは丸々と太っていて、脂ののりもよく内地の感覚でいうと秋のサンマさながらです。小笠原の魚の刺身の食べ方でかかせないのが小粒の青唐辛子ですが、醤油皿に乗せた青唐辛子を箸で崩しながら、ムロアジの刺身を頬張る至福のひととき、そこに母島の秋を感じます。昭和の時代には棒受け網漁で沢山のムロアジが捕獲され、母島でもクサヤ作りがおこなわれていましたが、平成の始めにクサヤ作りも終わり、先日漁協売店で久々にムロアジの販売を見たときには懐かしさを感じました。味噌と一緒にたたきにしてもとても美味しいです。ご旅行の際に夕食で提供されたらラッキーと思ってくださいね。
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2022年09月29日

ガイドの日記帳 小笠原のハナバチ

オガサワラクマバチ.jpg台風17号は久々の小笠原コースでしたが、最小限の被害で済んだようでホッとしているところです。画像は母島で開花中のオオバシマムラサキ(固有種)と天然記念物のオガサワラクマバチ(固有種)ですが、台風前のよく晴れた日にオオバシマムラサキをさかんに訪れていました。小笠原には10種類の在来ハナバチがいるそうですが、9種が固有種で多くは小型のハナバチです。小笠原の在来植物の6割は白い花で比較的小さな花を付けるものが多く、小型のハナバチはそれらで蜜を集め木の材や草の茎の空洞部分に巣を作ります。このオガサワラクマバチは大型で木の材などに巣を作りますが、新しく作った巣の下にはおが屑状になった木の粉が落ちていることに気づきます。大きな羽音がするので怖く感じますが、とてもおとなしいハチで人への被害はほとんどありません。
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2022年09月11日

ガイドの日記帳 ヤツガシラ

20220911ヤツガシラ.jpg9月になり朝夕はやっと涼しい風が吹くようになり過ごしやすくなってきました。台風11号の影響で風が強い日が続いた後に、母島に珍しい鳥が飛来しました。ゼブラ模様の個性的な体色の旅鳥・ヤツガシラです。母島では2〜3月頃に見かける印象がありますが、場所によっては夏鳥だそうです。広い草地で夢中になって何かを食べているので、双眼鏡で確認したところ外来種のトカゲのグリーンアノールを食べていました。また何日かして同じ場所に行ってみたところ、穴の中に頭部を突っ込み昆虫かミミズ等を食べているような様子でした。台風の強風は困りものですが、そうした後にこのような珍しい鳥を見ることができるのは楽しみの一つです。
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2022年08月25日

ガイドの日記帳 Protect Bonin Family

20220825リストバンド.jpgあと1週間で8月も終わりですが、今年は太平洋高気圧の張り出しがずっと続いていて、母島でこんなに台風の心配をしなくていい8月は久しぶりな気がしています。そんな中、8月末になっても相変わらず島内外でのコロナ感染者数は少なくありませんが、ガイドツアーに参加されるゲストの方々は皆様このリストバンド着用で、乗船前のPCR検査にご協力頂いていることをとてもありがたく思っています。私も今年は2回ほど上京する機会があり、2色のリストバンドが自宅にあります。このリストバンドは丈夫そうな材質なので何か活用方法がないか考えてみました。家庭や会社の共用冷蔵庫で飲みかけのマイボトル等の目印にしたり、お弁当箱の蓋を止めるバンドに使うのはいかがでしょうか?是非試してみてくださいね。
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2022年07月15日

ガイドの日記帳  乳房山開花状況

P1170856ヒメツバキ.jpg 梅雨の戻りのようによく雨が降る母島ですが、乳房山では様々な固有植物が開花中です。薄桃色のハハジマノボタンをはじめ、花笠のようなユニークな形のハハジマハナガサノキ、花びらが散らずそのままの形で落ちるヒメツバキ、黄色から赤色にで花色が変化するテリハハマボウ、ジャスミンのような芳香を放つオガサワラボチョウジなど、この季節ならではの花の開花を楽しみながら歩くと、歩調もゆっくりになり小さな生き物も視界に入ってくるので、山歩きもより楽しいものになります。乳房山登山口には自動販売機はありませんので、中心地で飲み物を購入してから出発してくださいね。
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2022年06月23日

ガイドの日記帳 シマクマタケラン

IMG_8356シマクマタケラン.jpg梅雨明けした母島は毎日暑い日が続いて、日陰に入るとホッとした思いがします。そして森の中の半日陰でひっそりと咲いているのが画像のシマクマタケラン(絶滅危惧U類)です。シマクマタケランはショウガ科の植物で、母島のあちこちで見かけるゲットウ(月桃)によく似た葉を付けていますが、ゲットウは母島で製糖業が盛んだった戦前に移入された外来種で、畑や製糖場の近くに植えられた植物です。シマクマタケランの近縁種にはアオノクマタケランがあり、紀伊半島・伊豆諸島・南西諸島などに自生していますが、本当によく似た花を付けています。少しの違いは、白い花弁の中心にある赤い部分が、シマクマタケランは花びらの半分までに対し、アオノクマタケランは花びらの先端まで達しているところです。実が付くとシマクマタケランの実は黄色〜オレンジ色になりますが、アオノクマタケランは赤い実になるそうです。母島のシマクマタケランは少しずつ分布が衰退しているように感じているので、注意深く見守っていきたい植物です。
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2022年06月05日

ガイドの日記帳  路上のアカポッポにご注意ください

P1170420アカガシラカラスバト看板.jpg曇りや小雨が多くジメジメした毎日ですが、早朝から聞こえてくる鳥の声に清々しさを感じています。それは、普段は聞くことがないカッコウやホトトギスの鳴き声が聞こえるからです。これらの夏鳥は渡りの途中の母島で羽休め中のようですが、その鳴き声に耳を傾けると爽やかな高原にいる気分になってきます。さて、母島島内の留鳥ですが、アカガシラカラスバト(愛称アカポッポ)が好物のコブガシを採食するため度々路上に出現中です。都道にハトの標識があるところは過去に出現が多かったところですが、車やバイクで通行の際には路上のアカポッポにどうか十分お気を付けてください。
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2022年05月16日

ガイドの日記帳 クロツグの花

P1170104クロツグ花.jpg ゴールデンウィーク中は残念ながらお天気がイマイチな日が続きましたが、そんな森や集落で甘い花の香りに気づかれたかたが多かったようです。キンモクセイに似た芳香をはなっていたのはこのクロツグの花です。クロツグはヤシ科の常緑低木で日本では南西諸島に自生し、小笠原では栽培していたものから野生化しているそうです。
幹の上部の葉に接した部分は黒い繊維に覆われていますが、繊維は縄や網などに利用されたとのことです(参考文献:『琉球の樹木』)。沖港周辺では鮫ヶ崎遊歩道や静沢戦跡、月ヶ岡神社などに多く、ちょうど今が花の見頃です。実が付くと赤くなった実をオガサワラヒヨドリが採食するのを見かけるので、鳥散布で増えているものと思います。
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2022年04月30日

ガイドの日記帳 乳房山開花情報

P1160704テイカカズラ.jpg 4月中は霧に包まれた日が多かった乳房山ですが、しっとりとした空気に包まれシダやコケが
生き生きとしています。開花中の植物は、シマギョクシンカ、テリハハマボウ、ヒメツバキ、ムニンネズミモチ、テイカカズラ等で、白い色の花が多いです。画像は、西ルートの岩場で開花中のテイカカズラですが、歌人の藤原定家(ふじわらのていか)がこの植物に姿を変え、思いを寄せる人のお墓に絡みついたという伝説があります。
風車のような形の可愛い白い花のテイカカズラにそんな言い伝えがあるなんて意外ですね。また、キョウチクトウ科のテイカカズラの切り口からは乳液がでて触れるとかぶれることもあるそうです。
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2022年03月21日

ガイドの日記帳 レモンの花

IMG_7630レモンの花.jpg母島のこの季節、集落を歩いていると爽やかな香りがどこからともなく漂ってくることに気づきます。周囲を見渡してみると、レモンの木に沢山の花が咲いていて、セイヨウミツバチやメジロやメグロがやってきています。レモンの花は両性花で、ひとつの花に雄しべと雌しべの両方が備わっていて、中央にある雌しべの先端に花粉が受粉するとレモンの実ができます。レモンの花に集まってきている虫や鳥たちが受粉させているのですが、鳥はレモンの花の蜜を得るために激しく花をつつくので、どうかすると花が落ちてしまうことがあります。今年はレモンの花付きがよく鳥に花を落とされても十分収穫が見込まれますが、花が少ない年はちょっとハラハラしますね。
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2022年03月11日

ガイドの日記帳 鳥たちの好物

P1160407鳥たちの好物.jpg暖かい日が続き鳥の行動が活発な毎日ですが、私の自宅近くに沢山の青い色の鳥の糞が落ちるようになりました。この時期にこんな色の植物の実はなんだろうか?と毎日考えていましたが、それは身近なところにありました。イヌホオズキというナス科の草で、パッと見ると黒く見える実を付けていますが、これが青い糞の正体でした。イヌホオズキが群生しているのは集落の山の斜面ですが、ギンネム林だったところを刈り払って落石防止用のネットを張ったところ、今の段階では草地になって沢山の鳥が訪れ、運ばれた糞によってイヌホオズキが群生しその近くには驚いたことにミニトマトも野生化して育っていました。2019年の大型台風の後は、石門にパパイヤの林ができてびっくりしましたが、鳥散布で発生した植物をみると、母島の鳥がどんなものを好んで食べているのかがよく分かりますね。
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2022年03月07日

ガイドの日記帳 母島の秘境

IMG_8413石門カルスト台地.jpg母島の秘境:石門は原生性が高い貴重な地域として、様々なルールを設定して利用さ
れていますが、入林禁止期間が終わり3月1日から利用が再開となりました。2月中に
は近自然工法(林内の石や木を利用して道の補修を行う)による作業が行われ、傷ん
でいた土留めの木を交換したり、崩れていた路肩に石を積むなどして道を修繕し、安
全に歩行できるようになりました。私も2日間作業のお手伝いをしましたが、北海道
から指導に来てくださるかたの技術の高さにいつも感動してしまいます。石門ツアー
に参加されるかたは、是非道の修繕のあとにも注目してみてください。3月の石門は
花の開花等は少なめなのですが、リュウビンタイやシマオオタニワタリなどの大型シ
ダが生き生きとして美しく、気温もまだ低めなので歩きやすい季節です。3月中は一
部利用不可のルートもあるため、全ルートを歩きたいかたは4月がお勧めです。
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2022年02月27日

不思議な青い実

P1160229タビビトノキの実.jpg母島の南進線沿いで見かけるタビビトノキ(旅人木)は、バナナやヤシによく似た葉のゴクラクチョウカ科の植物です。もともと母島に自生するものではなく、マダガスカル原産の外来種で植栽されたものですが、高さ10mほどになりエキゾチックな姿は青空によく映え南国を感じさせてくれます。面白いと思うのはストレチアによく似た花が終わったあとにできる青い膜に包まれた実です。送粉するのは哺乳類だといわれていますが、母島ではオガサワラオオコウモリや鳥などが送粉者なのかも知れません。「種子の宝石」ともいわれるくらい、自然界ではありえないようなブルーの実は、万年青橋のあたりに落ちていることがあります。近くに行かれた時には探してみてください。
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2022年02月24日

軽石

P1160245軽石.jpg少しづつ日の入り時間が遅くなってきて、母島到着後も散策が楽しめる時間が長くなってきました。到着後のお散歩コースでおススメの「脇浜なぎさ公園」で先日見かけた軽石についてご紹介したいと思います。昨年、福徳岡ノ場で噴出した軽石が沖縄方面や伊豆諸島方面に大量に漂着してニュースになっていましたが、少し遅れて母島にも漂着しました。色は灰色〜やや黄色みがかったものが多く、よく見ると色々な形質の粒々が含まれています。鉱石に詳しいかたが教えてくださったことでは、緑色っぽい結晶が橄欖石(かんらんせき)、黒っぽい柱状の結晶が輝石、粒がやや大きく白っぽいのが斜長石だそうです。軽石は漂流しているうちに崩れていくためとても大きなものは見かけませんでしたが、まだ肉眼でも観察して楽しめる状態です。波打ち際で見つけたら観察してみてください。
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2022年02月11日

ガイドの日記帳 灯篭草

P1160192セイロンベンケイ.jpg2月になり母島では北西の風の日が多くなりました。晴れると半袖でも大丈夫なのですが、曇りの日は風が冷たく感じられます。今朝は寒いな、と朝のゴミ出しにいくとき寒暖計を見たら13℃でした。そんなとき、内地よりずっと暖かいのに寒いなんて言って申し訳なく思います。さて、母島で人気のコース乳房山ですが、季節を早どりしたヒメツバキの開花がちらほら見られますが、今の時期に目をひくのはセイロンベンケイだと思います。小笠原ではハカラメ(葉から芽)の名前で親しまれていますが、提灯のような形の下から赤いスカートのような花が咲くと、メジロやメグロ等の鳥が蜜を求めて集まってきます。昔は灯篭草(トウロウソウ)ともよばれたそうで、島の人にも馴染ぶかい植物です。小剣先山入口にも群生していますので、そちらも是非ごらんください。
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