ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2023年05月24日

ガイドの日記帳 ヒメツバキ

IMG_0553ヒメツバキ.jpg5月の万年青橋ではヒメツバキが見頃になってきました。小笠原の初夏の森を彩るヒメツバキの花は、小笠原村の花に指定されています。農耕地の跡などにはまとまって生育していて、樹高は20m近くなるものもあり、ヒメという命名は花が小ぶりだからかと思っています。『小笠原植物図譜』によると樹皮に含まれる成分が魚毒漁に使用されていたそうです。魚毒漁は樹皮を砕いて海にまき浮いた魚を獲る漁法で、戦前の日本各地で行われていましたが、現在では法律で禁止されています。南西諸島のイジュをヒメツバキの同種とする見解もあるようで、イジュも同じように魚毒漁に使用されていた植物だそうです。
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2023年05月03日

ガイドの日記帳 サンコタケ

20230503サンコタケ.jpgこの頃母島の森の中で一際目立つ橙色のカニカマのようなキノコ、サンコタケ(三鈷茸)はカサがないキノコです。幼菌のときの形状はウズラの卵くらいの大きさで色は白色ですが、そこから3本ほどの橙色の托子という腕のような突起が伸びてきます。画像を見て頂くとわかるように、托子の内側に黒褐色のドロッとしたものがあり、これはグレバとよばれ悪臭がしますが、昆虫をおびき寄せ胞子を運んでもらう役割があるということです。写真を撮っている間にも確かに沢山の小さな虫が集まっていました。うっかり触ると動物の糞のような臭いが手に残ってしまうので、見るだけにしたほうがよいです。
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