ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2024年01月10日

ガイドの日記帳 乳房山開花情報

P1240494オガサワラグミ.jpg新年早々から大地震や飛行機事故等のニュースで、被害に合われた方々には心からお悔み申し上げます。母島はいつも通りのお正月でしたが、今年ほどいつも通りのありがたさを感じたことはありませんでした。今日は今年1回目の乳房山登頂でしたが、風もなくメグロやメジロ、ハシナガウグイスやアカガシラカラスバト等、鳥の出もよかったです。乳房山で現在開花中の花は、シャリンバイ・ムニンシュスラン・ヒメツバキ・テリハハマボウなどで、オガサワラグミやムニンヤツデやタコノキには実が付いていました。また、セイロンベンケイ(ハカラメ)やシマギョクシンカには蕾が付いており、今月末から来月にかけて開花すると思います。日当たりがよい石の上ではオガサワラトカゲが日向ぼっこしていました。
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2023年12月20日

ガイドの日記帳 ニガカシュウ

P1230852ニガカシュウ.jpg12月になり、森・山ではオガサワラグミの花が咲きだしました。風が吹くとほのかに香りが漂い、母島の初冬を感じています。今日は山を歩いていてジャガイモくらいの大きさのむかごが多数落ちているのが目にとまりました。5〜6個まとめて置いてあったので、誰かが集めておいたのかも知れません。これはニガカシュウのむかごで、ヤマノイモ科の植物ですが、母島のお年寄りは「ニガイモ」とよぶ人もいて、苦くて食用には適さないそうです。堺ヶ岳や乳房山では群生している場所もあり、葉も山芋とよく似ています。食べると後悔すると思いますので、間違って食べないようにしてくださいね。
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2023年11月15日

ガイドの日記帳  ワイビーチ

ワイビーチ.jpg母島の南部は東西に細長い地形になっていて、南崎遊歩道を歩いていると、母島の
東側や西側の海に面した場所に行かれるところが何か所かあります。海岸によって砂
浜が広がるところ、ゴロタ石がごろごろしているところなど色々ですが、キクメイシ
やミドリイシ等のサンゴが強い波で打ちあがり、カラカラと渇いた音を立てていると
きなど非日常な音と景色に旅情をかき立てられることでしょう。南崎海岸のとなりに
あるワイビーチですが、長い階段を下って行くと現れる海岸は母島では珍しい白い砂
のビーチです。南崎海岸は海岸線が長めでわりと遠浅な海岸すが、ワイビーチはとて
もコンパクトな海岸で遠浅ではありません。ワイビーチの地形や周辺の潮流の影響で
粒が細かいサンゴダストの砂が集まりやすくなっているのでしょうか。長い階段は健
脚向きですが、貨幣石が含まれている断層もあり、遠くに乳房山も望める美しいビー
チです。
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2023年10月12日

ガイドの日記帳 オガサワラボチョウジ

IMG_6807オガサワラボチョウジ.jpg乳房山や石門を歩いていると、地面に白く小さな花が一面に落ちていることがあります。取り上げて花の香りを嗅いでみると爽やかなジャスミンに似た香りがします。オガサワラボチョウジ(小笠原母丁子)の花ですが、毎年6月頃から開花し、10月になった今もまだ蕾を付けている木があり、開花期が長い樹木と言えそうです。絶滅危惧U類の樹木のオガサワラボチョウジには南西諸島に近縁の樹木があります。ボチョウジとナガミボチョウジですが、南西諸島ではともに森林の低木層に見られる樹木です。一方のオガサワラボチョウジは、やや湿度が高い環境に生育し石門では亜高木層に見られ、実の形はやや長細くオリーブのような形をしています。名前の由来のチョウジ(丁子)とは香辛料のクローブのことですが、蕾の状態を見るとオガサワラボチョウジとチョウジは似ているような気がします。ちなみにチョウジはフトモモ科で、オガサワラボチョウジはアカネ科の樹木です。台風15号の後には花がたくさん落ちているかも知れません。散策の際に探してみてください。
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2023年09月05日

ガイドの日記帳 鰹鳥島

P1230102鰹鳥島.jpg先月末頃から涼しい風が吹くようになった母島では、森・山の植物の開花も秋のメ

ンバーに変わってきました。秋の台風の後には珍しい蝶などがやって来ることがある

のですが、そんなシーズンを迎えつつあります。南崎・小富士から見えるカツオドリ

の繁殖地「鰹鳥島」の今年生まれの若鳥たちもだいぶ成長し、まだ白い羽毛に覆われ

た子もいますが、徐々に羽の色が焦げ茶色に変わりつつある子もいます。双眼鏡で見

てみるとかなりの個体数のカツオドリがいるのが分かりますが、10月末頃になると群

れて鰹鳥島から移動していく姿がみられるようになり、やがて少数のカツオドリが母

島周辺に残ります。カツオドリの移動距離は長く、父島列島の南島で標識を付けた個

体はなんとニューギニアで見つかったことがあるそうです。そうそう、チャムスの

キャラクターはペンギンと間違えられていることが多いですが、このカツオドリです

のでお間違えなく。
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2023年08月06日

ガイドの日記帳 ハゴロモ

IMG_6776ハゴロモ(ホソバアラリア).jpg旅行中の楽しみに地元の料理を食べることは大きな目的のひとつと思いますが、料理のあしらいに内地では見慣れない葉っぱが使われていたことがなかったでしょうか。小笠原では「ハゴロモ」とよばれていますが、ウコギ科ポリシャス属フルティコサとして図鑑に掲載されている植物です。インドからポリネシアなどの南国に分布する植物で、若葉に芳香があり私は天ぷらにして食べたことがありますが、ほろ苦く大人の味でした。母島では庭先に植えている人も多く、挿し木や水耕栽培で簡単に増やすことができます。日本には明治期に入ってきたようですが、タイワンモミジやホソバアラリア等ともよばれています。
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2023年07月01日

ガイドの日記帳 チギノキ

230626135140849.jpg先日、母島南部の森を歩いていたところ、ホルトノキに実が付いているのをみかけました。ホルトノキは、母島には少ない樹木ですが、日本国内では関東南部〜九州・沖縄方面の海に近い地域に自生する樹木で、伊豆諸島にも分布しています。八丈島では「チギ」「チギノキ」とよばれ、実の果肉は子どもが森で遊ぶときのおやつにもなったそうです。母島にも近縁種で小笠原固有種のシマホルトノキがありますが、八丈島からの移住者が多かった小笠原では、年配のかたはシマホルトノキのことも「チギノキ」とよぶことがあります。シマホルトノキの実は、小笠原固有亜種のアカガシラカラスバトが好んで食べますが、母島中北部の土壌が湿潤な森に多い樹木です。実はどちらもオリーブによく似た形で、オリーブのことを「ポルトガルの木」とよんでいたことがホルトノキの名前の由来になったそうです。
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2023年05月24日

ガイドの日記帳 ヒメツバキ

IMG_0553ヒメツバキ.jpg5月の万年青橋ではヒメツバキが見頃になってきました。小笠原の初夏の森を彩るヒメツバキの花は、小笠原村の花に指定されています。農耕地の跡などにはまとまって生育していて、樹高は20m近くなるものもあり、ヒメという命名は花が小ぶりだからかと思っています。『小笠原植物図譜』によると樹皮に含まれる成分が魚毒漁に使用されていたそうです。魚毒漁は樹皮を砕いて海にまき浮いた魚を獲る漁法で、戦前の日本各地で行われていましたが、現在では法律で禁止されています。南西諸島のイジュをヒメツバキの同種とする見解もあるようで、イジュも同じように魚毒漁に使用されていた植物だそうです。
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