ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2021年06月06日

栴檀は双葉より芳しいか?

IMG_0484鰹鳥島とセンダン (002).jpg母島の森や集落を歩いていると大きなセンダンの木に出会うことがあります。土壌水分量が豊富な母島ではセンダンはかなりの大木になり、特に石門では樹高20mくらいのセンダンに出会うこともあります。ところで「栴檀(せんだん)は双葉より芳し」という諺がありますが、ツアー中にセンダンに出会うとこの諺を思い出されるゲストが多く、そういえば子どもの頃に学校に大きなセンダンの木があったという話になり「センダンにはよい香りがあるのですか?」という質問をされることがあります。残念ながら実際にはセンダンの木には香りはありません。仏教の儀式等で使われる白檀(びゃくだん)がインドから中国に伝わり栴檀とも呼ばれるようになり「大成する人は幼い頃から優れている」という意味の諺に准えて明治時代頃からセンダンが日本各地の学校に植えられるようになったようです。画像は小富士山頂に自生するセンダンですが、初夏に咲く花にはほのかな香りがあり心地よい香りに癒されます。
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2021年05月24日

乳房山開花状況

P1110089オガサワラクチナシ.jpg 乳房山山頂に雲霧がかかりやすい季節になりました。山頂からの景色はいまいちになりますが、この雲霧が乳房山の植物やカタツムリを育んでいると思うとありがたい気持ちになります。そんな乳房山の開花状況ですが、固有植物の樹木の開花がみられるようになりました。ムニンヒメツバキ、ムニンネズミモチ、テリハハマボウ、ヤロード、オオバシロテツ、オガサワラクチナシ等が開花中です。登山道を歩いていてふと甘い香りが漂ってきたら近くにオガサワラクチナシが咲いているかも知れません。樹高2〜4mの低木で林縁に生育する樹木です。
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2021年04月27日

オオヤマイチジク

P1090903オオヤマイチジク.jpg 母島の湿性高木林とよばれる森に自生するオオヤマイチジクは樹高8mほどに生長するクワ科の固有植物です。イチジクの仲間には珍しい4倍体のオオヤマイチジクは、画像の左側のトキワイヌビワ(イチジクの一種)の2倍体に比べても葉も実も大きく、また樹高もかなり高くなります。農業では野菜や果物等の大型化をめざして4倍体を培養する技術が知られていますが、野生下でもこのように突然変異により4倍体が生じることがあるそうです。小笠原の固有種のイチジクの仲間には、その他にオオトキワイヌビワ(2倍体)がありますが、トキワイヌビワとオオトキワイヌビワの両方に受粉するイチジクコバチにより交雑がおこり中間的なタイプがあるという報告があります。
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2021年04月07日

ミディトマト

IMG_6225トマトのマリネ.jpg 甘くて美味しい母島のトマト、皮が薄いミニトマトが人気ですが、ミディトマトの皮を湯剥きして作る「ミディトマトのマリネ」が美味しかったのでご紹介します。@沸騰したお湯にミディトマトを入れる。Aトマトの皮に亀裂ができたら冷水にとって皮を剥く。B市販の合わせ酢(かんたん酢等)にトマトを漬けて3時間〜半日おく。Cお好みでオリーブオイルや粉チーズをふって頂く。すごく簡単で作り置きもできるのでいいですよ!トマトの皮が苦手というかたにもおススメです。
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2021年03月17日

乳房山トレッキング

 母島の3月は内地の5月くらいの気候で、森・山は新緑の季節です。気温もそれほど高くないので、母島のトレッキングのおすすめの時期です。

P1090853乳房山登山口.jpg集落から徒歩で行かれる乳房山は人気のルートですが、2ヵ所の登山口があります。登山口の横に白い建物(浄水所)があるほうが東ルート入口、乳房橋を渡ったところにあるのが西ルート入口ですが、東ルート入口からは途中が通行止めのため山頂には行かれません。理由は山頂に向かう途中の尾根が崩れていて危険なためですが、ルート入口の外来種除去装置の上部にもお知らせがあります。また、西ルートから登頂した場合も、東ルートで下山することはできませんので、ご注意ください。ルートの復旧はまだ調査段階で以前のように周回できるようになるまでは時間がかかりそうです。
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2021年02月19日

逆さ小富士

P1090736逆さ小富士.jpg 先日の内地の爆弾低気圧、凄かったですね。本当に台風なみで、被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。母島のほうも影響を受けて、定期船ははじま丸が2日間続けて欠航しています。今日も北西の風が強く、ははじま丸が着岸する沖港周辺もまだまだ波が高い状況です。そんな今日の午前中、小富士に行く仕事があり「逆さ小富士」の写真が撮れました。「逆さ富士」は千円札の画材にもなっていて有名で、富士山が映る湖面の状態がよくないと綺麗に撮影できないそうです。母島の「逆さ小富士」ですが、よく晴れた午前中のタイミングに南崎海岸方面を向いて撮影すると綺麗な形の「逆さ小富士」が撮れます。是非、チャレンジしてみてください。
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2021年01月26日

シマクワズイモの花

 IMG_6521シマクワズイモ(ククラタ)の花.jpg母島の集落内では河川の中や付近でよく見かける、大きなハート型の葉の植物:シマクワズイモ(サトイモ科)の花です。こうした花を肉穂花序といいますが、なんとも不思議な形です。同じような花を付ける母島の植物では、モンステラやミズイモタイモ)があります。モンステラの実やミズイモの根茎は食用になり、母島でも利用されています。しかし、ミズイモとよく似た葉の形のクワズイモ属の植物には食毒があり、間違って食べた人の話ではもの凄く口中が痺れるそうです。ミズイモとシマクワズイモはよく見ると葉脈のはしりかたがまるで違うのですが、似たような環境で生育しているので注意が必要です。そんなシマクワズイモは15℃以上の気温があれば室内での栽培にも向いていて、観葉植物として人気があるそうです。

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2021年01月18日

森の癒し効果

IMG_2334シマオオタニワタリ (2).jpg最近読んだジャーナルに「森の癒し効果」について生理的・心理的効果の差異をまとめたものがあり、面白かったので紹介します。身近な緑地として、マテバシイ林とクロマツ林・海岸等を散策して、ストレスホルモンの変化や景観から受ける印象を評価した調査の結果でしたが、都市公園との散策に比べてどの森林にも気分をリラックスさせ緊張を和らげる効果があるものの、暗く閉鎖的なマテバシイ林より、クロマツ林と海岸のほうがストレスホルモンも低下し、生理的にリラックスするという調査結果でした。これを読みながら、母島の大型シダの森ではどんな結果がでるだろう?と試してみたい気持ちになりました。


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