ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2019年02月15日

2月の乳房山情報

P1030698乳房ダム水位.jpg 相変わらず少雨傾向の母島ですが、昨日は久々に雨が降りました。でも、乳房ダムの貯水量は54%とのことでダムに溜まるほどは降らなかったようです。さて、乳房山ですが登山道の改修工事によって古くなった階段の丸太材が新しい角材に交換され、とても歩きやすくなりました。重い資材の荷揚げや歩道整備には作業される方々にいつも心から感謝しています。以前道迷いが発生した箇所にも道標が取り付けられて、来島される観光の方々も安心して歩ける登山道になってきました。また、景観をよくするための外来種の伐採が行われたことで、第一休憩所からは乳房ダムがよく見えるようになりました。2月になりザトウクジラの頭数も増えてきたので、登山道からもホエールウォッチングが楽しめます。是非、乳房山に登ってみてください。
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2019年01月10日

オガサワラチビクワガタ

IMG_3637オガサワラチビクワガタ.jpg先日、ツアー中に足元でじっとしている小さな虫に気づきました。ほんとうに道の真ん中で、もう少しで踏んでしまいそうでしたが、久々のオガサワラチビクワガタでした。晩秋から冬にかけてこうして偶然見かけることがありますが、いつもは朽木の中にいるのでまず目にすることはありません。世界にはチビクワガタの仲間が300種類くらいいるそうですが、だいたいが1pくらいの小さなもので、その仲間の中ではオガサワラチビクワガタは大きくなるほうなのだそうです。そしてメスとオスは外見では区別がつきにくいそうです。 大きくても1.5p〜2pくらい。踏んでしまわないように注意深く歩こうと思います。
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2018年12月07日

オガサワラグミ

DSC04731オガサワラグミ.jpg 12月に入り、また暖かい日が続いています。空も海もとても青くて、体を動かすのも気持ちよく、母島に住んでいて良かったと思うのが今頃の季節です。先日から母島の山を歩いていると、ふとした瞬間に甘い花の香りを感じるようになりました。昨日は写真を撮るのにちょうどよい高さにオガサワラグミが満開に咲いていているのを見かけました。オガサワググミはつる性の低木で、ややクリーム色がかった花弁のように見えるのは萼片です。3月頃に小指の先ほどの楕円形で赤褐色の実を付けます。実はタンニンが多いのか渋く、たまに甘い実に当たるとすごく嬉しい気持ちになります。今年の月頃はアカガシラカラスバトがこの実をよく食べていました。この冬〜春にかけては実も豊作になりそうで、鳥たちも嬉しいことと思います。

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2018年11月26日

ヒゲクジラとハクジラ

P1010722.jpg 昨日は小笠原ホエールウォッチング協会の「ホエールウォッチングインタープリター新規講習」でした。10名の新規受講者があり、今後母島で活躍してくれることと思います。さて、画像は講習時に回覧したヒゲクジラの「ヒゲ板」とハクジラの「歯」です。ザトウクジラはヒゲクジラの仲間で、上顎には食物(オキアミや小魚等)を漉しとるフィルターの役目をする「ヒゲ板」があり、ヒゲ板のブラシ状になっているほうが口の内側を向いて並んでいるそうです。また、マッコウクジラはハクジラの仲間で、上顎と下顎には人間の犬歯のような形状の歯があり、ダイオウイカのような大型のイカを食べることができるということです。ヒゲ板やヒゲクジラの下顎骨は、母島のロース記念館にも展示品があるので、立ち寄って質感や大きさを体感してみてください。
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2018年10月25日

オガサワラヒヨドリ

DSCN8675オガサワラヒヨドリ.jpg 10月の上旬まで鳴き声が聞かれたオガサワラゼミも静かになり、秋の気配が濃くなってきた母島です。桑ノ木山周辺ではムニンシュスランの花が見頃になっていて、私は植物の花で秋を感じていますが、鳥の鳴き声で秋を感じる島民もいます。ガジュマルの実に群れているオガサワラヒヨドリの騒がしい声で、内地の熟した柿に集まるヒヨドリを思い出すそうです。画像のオガサワラヒヨドリですが、小笠原群島の固有亜種で、DNA分析によると八重山諸島のヒヨドリを起源としているそうです。また、小笠原の火山列島にはハシブトヒヨドリという別亜種もいて、こちらは本州または伊豆諸島を起源としているとのことです。島に定着してから移動性が低下して別亜種となったのではということですが、移動性が高いヒヨドリにどんなドラマがあったのか、興味深いですね。 
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2018年10月02日

オガサワラゼミ

DSCN8479オガサワラゼミ.jpg 台風の影響があった8月に比べ、9月は雨が少なく暑い日が多かった気がします。9月上旬からは母島の森・山ではこのオガサワラゼミの鳴き声が賑やかでした。上手い具合に保護色になっていて、鳴き声はするのに見つけにくく、見つけてもすぐに逃げられてしまうオガサワラゼミですが、羽化したばかりのセミや雌のセミは写真が撮りやすいことに気が付きました。透明な羽が美しい小型のセミです。ちなみに天然記念物のセミなので、昆虫採集は厳禁です。
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2018年09月14日

乳房山の開花状況

IMG_2815ムニンセンニンソウ.jpg 台風の接近が多かった8月とはうって変わって、9月は夏が戻ってきたような暑い日が続いています。そんな母島ですが、森・山の植物は敏感に季節を察知して、秋に開花する植物が可憐な花を付けています。画像のムニンセンニンソウは、8月〜10月頃に開花するキンポウゲ科の固有植物ですが、乳房山や都道北進線沿いの各所で開花中です。漢字で書くと無人仙人草ですが、花が終わると白い仙人の髭のような痩果を付けます。この他には、シマザクラ、ナンバンギセル、ハハジマノボタン、テリハハマボウ、ムニンヒメツバキ等が開花中で、母島列島の固有種のワダンノキは蕾が多数付いていて、今月末から来月頃に見頃になりそうです。まだ暑い日が続くので、水分は多めに持参して乳房山を楽しんでください。
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2018年08月14日

ワダンノキ

IMG_2631ワダンノキ.jpg 台風の影響で翻弄される8月ですが、森・山の植物は季節を敏感に感じ取っているようです。曇りの日が多く例年よりやや涼しい乳房山では秋に開花する植物が少し早めに咲きだしました。ワダンノキはキク科の固有植物で、母島列島の雲霧林に生育する低木の樹木です。雌雄異株(しゆういしゅ)の植物で、雄株と雌株に性分化しています。海洋島では強い子孫を残すために自家受粉(同じ個体の中で受粉すること)を避け、他家受粉(違う個体と受粉すること)により遺伝子の多様性を持たせるために性分化した植物が多いということです。画像はワダンノキの雄株の花ですが、いつでも送粉可能なように先に雄株の花が咲くようです。このあと雌株の花が咲きだします。
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