ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2020年10月17日

ムニンシュスラン

DSCN0094ムニンシュスラン.jpg 今年は母島への台風の到来が今のところなく、このまま今年の台風シーズンが過ぎてくれることを願うこの頃です。10月中盤になるとオガサワラゼミの鳴き声も徐々に少なくなり、堺ヶ岳や乳房山、桑ノ木山ではムニンシュスランが咲き始めました。長い期間に渡って開花するムニンシュスラン(無人繻子蘭)は、森の花が少なくなる晩秋から初冬に私たちの目を楽しませてくれます。小さな花序で清楚な姿ですが、まとまって咲くと見ごたえがあり写真映えするランです。
posted by 梅野ひろみ | ガイドの日記帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年10月02日

見る角度によっては・・・。

DSCN0077タコノキの実.jpg 森の中で時々妙に惹きつけられる形のものにであうことがあります。昨日は大沢遊歩道を歩いていて、足元に転がっていたタコノキの実にグッと惹きつけられてしまいました。どのタコノキの実もネズミによる食痕があるものでしたが、それぞれ個性的で見る角度によって色々な形に見えてきました。ムンクの叫びに似ているもの、もののけ姫の乙事主(おっことぬし)に似ているもの、イメージが少しホラーなのは、道中どこまでも続くポトスの森を一人で歩いてきたからかも知れません。タコノキの実は集落内では鮫ヶ崎遊歩道などにも落ちています。お気に入りの面白い形のものを探してみてください。
posted by 梅野ひろみ | ガイドの日記帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月23日

モモタマナの花

DSCN0024モモタマナ花と実.jpg 母島の沖港から近い「鮫ヶ崎遊歩道」では、モモタマナの花が開花中です。桃の種を思わせるような実の形からは想像できないような、小さな金平糖のようなクリーム色の小花を付けます。早朝に散歩がてら鮫ヶ崎遊歩道を歩くと、パラパラとまるで雨が降っているかのようにモモタマナの花が上から落ちてきます。外国では「シーアーモンド」ともよばれるこの植物ですが、小笠原では割と少ない落葉樹のひとつで、大きな葉が赤くなって遊歩道に落ちる頃は赤い絨毯を敷き詰めたようになります。秋のお彼岸頃から鮫ヶ崎展望台から夕日が見えるようになりますので、お勧めの散歩道です。
posted by 梅野ひろみ | ガイドの日記帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月16日

海に架かる虹

DSCN0102海に架かる虹.jpg まるで夏の始まりのように最近よくスコールがある母島ですが、今日は石門からの帰り道で大きな虹が!空が急に暗くなり涼しい風が吹き始め「来るぞ、来るぞ!!」と思っていたところ案の定の土砂降りに。見ている間にどんどん色が濃くなっていく虹は本当に綺麗でした。虹の根元には宝物が眠っているというけれど、海に架かる虹の根元には何が埋まっているのでしょうね。
posted by 梅野ひろみ | ガイドの日記帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年09月10日

オガサワラゼミ

オガサワラゼミ.jpg 9月に入り朝夜は少し涼しく感じる日が多くなりましたが、母島にはこの季節を感じさせてくれる昆虫がいます。それはオガサワラゼミという天然記念物のセミです。今年のオガサワラゼミは8月末くらいから桑ノ木山で鳴き声を聞くようになりましたが、9月に入ると母島北部を中心に沖港付近の集落でも鳴き声が聞かれるようになり、秋が訪れたことを感じさせてくれます。グリーンアノールの増加で個体数が少なくなったと言われていますが、1980年代以前は母島の神社のお祭りのときなど祭り提灯の中にたくさんのオガサワラゼミが入ったそうです。羽化する時間帯が夜なので明るい提灯に集まってしまったのでしょうか。オガサワラゼミはツクツクボウシの仲間ですが鳴き声はあまり似ていません。鳴き声の最後のフレーズがしゃっくりをしているようで微笑ましく感じます。
posted by 梅野ひろみ | ガイドの日記帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年08月11日

ムニンセンニンソウ

IMG_6385ムニンセンニンソウ.jpg 7月末頃から夏の青空が曇って見える母島ですが、西之島の噴煙の影響か?と仕事仲間と話題にしています。いつもは父島まで見渡せる母島第二位の標高の堺ヶ岳からも、母島から一番近い無人島の向島が薄ぼんやりとかすんで見えていました。そんな堺ヶ岳で今見頃を迎えているのがムニンセンニンソウです。キンポウゲ科の固有種でクレマチスの仲間ですが、花弁のようにみえるのは萼片です。これから北進線沿いでも見頃を迎えます。
posted by 梅野ひろみ | ガイドの日記帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月26日

アコウザンショウ

 DSCN0013アコウザンショウ.jpg母島は例年よりも少し早く雨季が終わり、本格的な夏の始まりを感じています。母島の森では昨年の10月の台風21号後の影響を受けてか、なんと1月にヒメツバキが満開になりましたが、再び6月にも見事に開花し私たちの目を楽しませてくれています。そんな森歩きで気を付けて欲しいのがこの「アコウザンショウ」です。ミカン科の固有植物で近縁種として本州にはカラスザンショウがありますが、アコウザンショウの幼木には葉柄や茎に浅い棘があり、棘で皮膚を傷つけるとかぶれたり水疱ができることがあります。観光自粛期間には私は森林保全の仕事をしていましたが、今年はこの植物が多くずいぶんやられました。石門や乳房山に多い植物なので、長袖や手袋着用で気を付けてくださいね。

posted by 梅野ひろみ | ガイドの日記帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月28日

メグロの巣作り

DSCN0010蛹のマユをほぐすメグロ.jpg 母島はそろそろ雨季に入るようで、今週から雨マークの予報が多くなりました。季節は春から初夏に向かい、鳥たちは繁殖期の真っ最中です。まだ暗いうちからイソヒヨドリの雄が張り切って鳴き始め、鰹鳥島には多くのカツオドリが営巣のため飛来しています。母島の固有種の鳥「メグロ」も、先日は蛾の繭を一生懸命にほぐしていて、蛹を食べるためなのかと観察していたところ、巣材としてほぐした繭を運んでいきました。メグロの巣材はオガサワラビロウの幹の繊維やスゲなど細長い枯葉を使ってあることが多く、時には他の鳥が作った巣を壊して巣材を運んでいるチャッカリさんもいます。
posted by 梅野ひろみ | ガイドの日記帖 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする