ガイドの日記帳 〜つれづれなるままに〜

小笠原諸島母島のネイチャーガイド、フィールドエスコートhilolo・梅野ひろみが母島の大自然の魅力を紹介しています。

2022年09月11日

ガイドの日記帳 ヤツガシラ

20220911ヤツガシラ.jpg9月になり朝夕はやっと涼しい風が吹くようになり過ごしやすくなってきました。台風11号の影響で風が強い日が続いた後に、母島に珍しい鳥が飛来しました。ゼブラ模様の個性的な体色の旅鳥・ヤツガシラです。母島では2〜3月頃に見かける印象がありますが、場所によっては夏鳥だそうです。広い草地で夢中になって何かを食べているので、双眼鏡で確認したところ外来種のトカゲのグリーンアノールを食べていました。また何日かして同じ場所に行ってみたところ、穴の中に頭部を突っ込み昆虫かミミズ等を食べているような様子でした。台風の強風は困りものですが、そうした後にこのような珍しい鳥を見ることができるのは楽しみの一つです。
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2022年08月25日

ガイドの日記帳 Protect Bonin Family

20220825リストバンド.jpgあと1週間で8月も終わりですが、今年は太平洋高気圧の張り出しがずっと続いていて、母島でこんなに台風の心配をしなくていい8月は久しぶりな気がしています。そんな中、8月末になっても相変わらず島内外でのコロナ感染者数は少なくありませんが、ガイドツアーに参加されるゲストの方々は皆様このリストバンド着用で、乗船前のPCR検査にご協力頂いていることをとてもありがたく思っています。私も今年は2回ほど上京する機会があり、2色のリストバンドが自宅にあります。このリストバンドは丈夫そうな材質なので何か活用方法がないか考えてみました。家庭や会社の共用冷蔵庫で飲みかけのマイボトル等の目印にしたり、お弁当箱の蓋を止めるバンドに使うのはいかがでしょうか?是非試してみてくださいね。
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2022年07月15日

ガイドの日記帳  乳房山開花状況

P1170856ヒメツバキ.jpg 梅雨の戻りのようによく雨が降る母島ですが、乳房山では様々な固有植物が開花中です。薄桃色のハハジマノボタンをはじめ、花笠のようなユニークな形のハハジマハナガサノキ、花びらが散らずそのままの形で落ちるヒメツバキ、黄色から赤色にで花色が変化するテリハハマボウ、ジャスミンのような芳香を放つオガサワラボチョウジなど、この季節ならではの花の開花を楽しみながら歩くと、歩調もゆっくりになり小さな生き物も視界に入ってくるので、山歩きもより楽しいものになります。乳房山登山口には自動販売機はありませんので、中心地で飲み物を購入してから出発してくださいね。
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2022年06月23日

ガイドの日記帳 シマクマタケラン

IMG_8356シマクマタケラン.jpg梅雨明けした母島は毎日暑い日が続いて、日陰に入るとホッとした思いがします。そして森の中の半日陰でひっそりと咲いているのが画像のシマクマタケラン(絶滅危惧U類)です。シマクマタケランはショウガ科の植物で、母島のあちこちで見かけるゲットウ(月桃)によく似た葉を付けていますが、ゲットウは母島で製糖業が盛んだった戦前に移入された外来種で、畑や製糖場の近くに植えられた植物です。シマクマタケランの近縁種にはアオノクマタケランがあり、紀伊半島・伊豆諸島・南西諸島などに自生していますが、本当によく似た花を付けています。少しの違いは、白い花弁の中心にある赤い部分が、シマクマタケランは花びらの半分までに対し、アオノクマタケランは花びらの先端まで達しているところです。実が付くとシマクマタケランの実は黄色〜オレンジ色になりますが、アオノクマタケランは赤い実になるそうです。母島のシマクマタケランは少しずつ分布が衰退しているように感じているので、注意深く見守っていきたい植物です。
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2022年06月05日

ガイドの日記帳  路上のアカポッポにご注意ください

P1170420アカガシラカラスバト看板.jpg曇りや小雨が多くジメジメした毎日ですが、早朝から聞こえてくる鳥の声に清々しさを感じています。それは、普段は聞くことがないカッコウやホトトギスの鳴き声が聞こえるからです。これらの夏鳥は渡りの途中の母島で羽休め中のようですが、その鳴き声に耳を傾けると爽やかな高原にいる気分になってきます。さて、母島島内の留鳥ですが、アカガシラカラスバト(愛称アカポッポ)が好物のコブガシを採食するため度々路上に出現中です。都道にハトの標識があるところは過去に出現が多かったところですが、車やバイクで通行の際には路上のアカポッポにどうか十分お気を付けてください。
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2022年05月16日

ガイドの日記帳 クロツグの花

P1170104クロツグ花.jpg ゴールデンウィーク中は残念ながらお天気がイマイチな日が続きましたが、そんな森や集落で甘い花の香りに気づかれたかたが多かったようです。キンモクセイに似た芳香をはなっていたのはこのクロツグの花です。クロツグはヤシ科の常緑低木で日本では南西諸島に自生し、小笠原では栽培していたものから野生化しているそうです。
幹の上部の葉に接した部分は黒い繊維に覆われていますが、繊維は縄や網などに利用されたとのことです(参考文献:『琉球の樹木』)。沖港周辺では鮫ヶ崎遊歩道や静沢戦跡、月ヶ岡神社などに多く、ちょうど今が花の見頃です。実が付くと赤くなった実をオガサワラヒヨドリが採食するのを見かけるので、鳥散布で増えているものと思います。
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2022年04月30日

ガイドの日記帳 乳房山開花情報

P1160704テイカカズラ.jpg 4月中は霧に包まれた日が多かった乳房山ですが、しっとりとした空気に包まれシダやコケが
生き生きとしています。開花中の植物は、シマギョクシンカ、テリハハマボウ、ヒメツバキ、ムニンネズミモチ、テイカカズラ等で、白い色の花が多いです。画像は、西ルートの岩場で開花中のテイカカズラですが、歌人の藤原定家(ふじわらのていか)がこの植物に姿を変え、思いを寄せる人のお墓に絡みついたという伝説があります。
風車のような形の可愛い白い花のテイカカズラにそんな言い伝えがあるなんて意外ですね。また、キョウチクトウ科のテイカカズラの切り口からは乳液がでて触れるとかぶれることもあるそうです。
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2022年03月21日

ガイドの日記帳 レモンの花

IMG_7630レモンの花.jpg母島のこの季節、集落を歩いていると爽やかな香りがどこからともなく漂ってくることに気づきます。周囲を見渡してみると、レモンの木に沢山の花が咲いていて、セイヨウミツバチやメジロやメグロがやってきています。レモンの花は両性花で、ひとつの花に雄しべと雌しべの両方が備わっていて、中央にある雌しべの先端に花粉が受粉するとレモンの実ができます。レモンの花に集まってきている虫や鳥たちが受粉させているのですが、鳥はレモンの花の蜜を得るために激しく花をつつくので、どうかすると花が落ちてしまうことがあります。今年はレモンの花付きがよく鳥に花を落とされても十分収穫が見込まれますが、花が少ない年はちょっとハラハラしますね。
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